CBA会議の進捗状況

メジャーリーグ・ベースボール(以降MLBと記載します)とMLBプレーヤー協会(以降MLBPAと記載します)は、2022年1月25日(火)から2日連続で会合を開き、今後の方針を決めるための交渉を再開しました。

交渉の内容には、複数年契約の選手の大幅な給与アップ、新しいインセンティブ(つまり選手のパフォーマンスに基づいて、さらに多くのボーナスを獲得する)ルールの改定なども含まれます。情報筋によりますと、MLBPAがMLBの提案を拒否した翌日に、MLBはMLBPAが最初に提示したフレーム・ワークに基づいた提案を再検討しました。

MLBからの提案内容

MLBからの提案をまとめますと以下の通りです。
1)最低給与の引き上げ
2)早期キャリア・ボーナスの提供
3)贅沢税の金額の引き上げ
4)トップ・プロスペクト選手を最初のシーズンからメジャー登録を推奨
この提案では、選手は最初の3年間で最低$ 258,500を受け取ることができ、現在のサラリーよりも15%の増加が見込めます。
5)ドラフト権のルール変更
チームは、トップ・プロスペクト選手がルーキー・シーズンに試合に出場しタイトルを受賞した場合には、ドラフト選択権を獲得することができます。MLBはまた、1976年以来継続しているフリーエージェントで移籍した場合、その選手を獲得したチームがドラフト指名権を失うことを廃止することも提案しました。
6)ポスト・シーズン分配金の引き上げ
MLBが提案する拡張されたポスト・シーズン計画では、ポスト・シーズンの第1ラウンドから入場料の60%が選手のポスト・シーズン分配金に追加されるため約2,000万ドル増加します。

早期キャリア・ボーナスについて

MLBは、調停権を持つ前の選手のために資金(ボーナス)をプールすることを提案しました。これは、素晴らしいパフォーマンス(選手の成績)を発揮し、何かしらのタイトルを受賞した選手には、給与の最大4倍の報酬を得るチャンスが生まれます。これはMLBの最低賃金の引き上げと相まって、調停権を得る前の若い選手に支払われる金額が増えるという提案です。

例えば、この計画に基づいて試算しますと、2021年のシーズンにナショナル・リーグのサイ・ヤング賞を受賞したコービン・バーンズ投手の給与が608,000ドルから234万ドルに跳ね上がり、アメリカン・リーグのホームラン王であるウラジミール・ゲレロ・ジュニアは635,400ドルから 1,843万ドルになります。オースティン・ライリー、ジョナサン・インディア(ナショナル・リーグの新人王)、ランディ・アロサレナ(アメリカン・リーグの新人王)のような若い仲裁前の選手は、2021年に彼らの給与が200%以上跳ね上がる事を実感します。

MLBPAの譲歩

MLBPAは2022年1月24日(月)に、フリーエージェント資格を得る期間である6年を短縮する要求を取り下げ、交渉を進める姿勢を示しました。1月25日のMLBの提案は、大きな前進になることが期待されています。

今回の会議で新しい提案、提案の取り下げなどの駆け引きがなされましたが、まだ合意には時間がかかりそうです。新型コロナウィルスの感染の影響があり、まだまだ渡米したの観戦にはハードルが高そうですが、それ以前にこのままではキャンプや公式戦の開催も危ぶまれます。2022年はTV観戦もできなくなるのでしょうか?

(※今回のコラムはこちらの記事を参考にしました。)

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