2024年のMLBルール変更について

2023年にはピッチ・クロックの導入、極端な守備位置の廃止、ベースサイズの拡大など野球のルールに大きな変更がありました。さて既に開幕している2024年のメジャー・リーグのルールに触れておきたいと思います。

ランナーズ・レーンの拡大

打者・走者のレーンは、 MLB 規則 5.09 (a)(11) ではホーム・ベースから一塁ベースの距離の後半半分の距離は、ファウル・ラインと一塁ベースに向かって右側(ファール・ゾーン)に引かれた 3フィート・ラインの間を走ることが求められていました。

しかし新しいルールでは、両足がホームと一塁の間のダート・パス(土の部分)上にある限り、つまり芝生に入らなければ大丈夫になりました。

ピッチ・タイマーの短縮

ランナーが塁に出ている場合のピッチ・タイマーは20秒から18秒に短縮されました。 ランナー無しの場合の15秒には変更はありません。投手は打者に対しては打席ごとに 2 回までステップ・アウト(プレートから足を外す)またはピック・オフ(牽制球)によりタイマーをリセットすることができます。

ベース・ブロッキングの指導

これは新しいルールではなく指導と言えます。

既存のルール 6.00(h) に関する新しい解釈です。野手がボールを持っておらず、守備行為を行っていない時に、走者の進行を妨害したと判断された場合、走者にワン・ベースを与えるというものです。野手が守備行為にあるかは審判の判断に委ねられています。

MLBの新たな指針では、野手がボールを捕球する前でも、走者の塁への進路を妨害または妨害する位置にいたと判断した場合には、審判に対しオブストラクション(走塁防黴)を宣告するよう求めます。しかしこれは本塁に向かう走者に対しては適用されません。この判定は審判の判断であり個人差が生じるリスクが大きいと思います。監督と審判でもめそうです。

この指導の根源は、悪質にベース前で野手がブロックしている傾向を憂慮し、MLB機構が指導が必要であると判断されたものです。例えば、走者の進路を妨げるために送球を受けるまでは野手がベースの前で膝や足を落としブロックしている行為が見受けられます。守備、走者双方のケガのリスクを回避するための指導のようです。

交代時間の短縮

回の途中で投手交代をする場合、新谷登板する投手が警告トラックに足を踏み入れた場合、クロックは 2分15秒ではなく2分でリセットされます。

監督、コーチのマウンドへ行ってのアドバイスは5回から4回に減ります。ただし、8イニング終了時点でマウンドでのアドバイスが4回消化していても、9イニングについてマウンドに行けます。これは2023年と同様です。

2023年のルールで交代した投手は少なくとも3人の打者と対戦しなければならないと規定されましたが、追加ルールとして前のイニングに登板していた投手が次のイニング開始前にマウンドで投球練習をした場合には少なくとも1人の打者と対戦しなければならなくなりました。これは2023年のシーズン中に、マウンドで投球練習をしたにも関わらず、打者と対戦することなく投手交代をしたケースが24回ありました。次に登板する投手のブルペンでの準備する時間を確保するための作戦でしたが、試合時間短縮をテーマとしているMLB機構は新たにこのルールを追加しました。

これらのルールが改善なのか改悪なのか? 2024年シーズン後のレビューがあるでしょう。そして2025年シーズンに更なるルール変更があるかもしれません。

(※このニュースはこちらの記事を参考にしました。)

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