全米野球記者協会(The Baseball Writers' Association of America, BBWAA)に10年以上在籍した記者に投票資格があり、投票総数の75%以上を得票した人物が野球殿堂入りします。
2022年の候補者
2022年の野球殿堂入りにノミネートされる主な人物をご紹介します。まず2021年の投票で50%以上の得票がありましたが残念ながら野球殿堂入りできなかったのは以下の通りです。
名前 |
得票率 |
候補年数 |
カート・シリング |
71.1% |
10年 |
バリー・ボンズ |
61.8% |
10年 |
ロジャー・クレメンス |
61.6% |
10年 |
スコット・ローレン |
52.9% |
5年 |
※候補年数が10年を超えた場合、得票率が5.0%に満たなかった場合は、翌年から候補者リストから外れます。シリング、ボンズ、クレメンスのビッグ3は今年が候補者の最終年です。またサミー・ソーサも今年が10年目ですので最終年です。シリングは野球殿堂入りを辞退するコメントを発しています。
2021年に落選したスーパー・スターのHOFmとHOFsは以下の通りですが、数値的には突出していますが、いずれも殿堂入りの得票率75%をクリアーできませんでした。
名前 |
HOFm |
HOFs |
カート・シリング |
171 |
46 |
ロジャー・クレメンス |
340 |
77 |
バリー・ボンズ |
332 |
73 |
スコット・ローレン |
99 |
40 |
上位3名は野球の個人成績は群を抜いています。通常でしたら初年度に殿堂入りできる選手たちですが、薬物使用疑惑などの問題で得票が延びず野球殿堂入りに至っておりません。
その他候補者で殿堂入りできいない選手は、マニー・ラミレス選手、サミー・ソーサ選手、トッド・ヘルトン選手、アンドリュー・ジョーンズ選手などです。
2022年が初めての候補者
次に2022年に初めてノミネートされる主な人物は以下の通りです。
名前 |
HOFm |
HOFs |
アレックス・ロドリゲス |
390 |
77 |
デビッド・オルティス |
171 |
55 |
マーク・タシエラ |
109 |
33 |
ジミー・ロリンズ |
121 |
44 |
ライアン・ハワード |
99 |
25 |
殿堂入り指標
※HOFm:野球殿堂入りの可能性をはかる指標で100を超えると殿堂入りの可能性が高いとされている。 |
※HOFs:野球殿堂の標準的な基準にどの程度適合しているかの指標で、50を超えると殿堂入りの可能性が高いとされている。 |
2022年の殿堂入り予測
2021年は記者投票で野球殿堂入りした人物はいませんでした。ところが2022年の候補者はレベルが高いようです。アレックス・ロドリゲス氏、デビッド・オルティス氏両名はHOFm、HOFsともに殿堂入りの指標の数字をクリアーしています。それに続くマーク・タシエラ氏、ジミー・ロリンズ氏、ライアン・ハワード氏も肉薄しています。ティム・リンスカム投手、ジェイク・ピービー投手、ジョー・ネイサン投手なども2022年がノミネート初年です。
参考情報
参考までに2020年に殿堂入りしたデレク・ジーター氏はHOFm=337、HOFs=67でラリー・ウォーカー氏はHOFm=148、HOFs=58でした。余談ですが2025年に殿堂入り候補になるイチロー氏はHOFm=235、HOFs=44です。
2022年は初めてノミネートされる方々の殿堂入りの可能性が高そうです。つまり9年間連続で落選した3氏の殿堂入りは厳しいとも言えます。3氏の得票率は以下のように直近の5年間で増加していますが、最終結果はどうなるでしょうか?
名前 |
2020年 |
2020年 |
2019年 |
2018年 |
2017年 |
カート・シリング |
71.1% |
70.0% |
60.9% |
51.2% |
45.0% |
ロジャー・クレメンス |
61.6% |
61.0% |
59.5% |
57.3% |
54.1% |
バリー・ボンズ |
61.8% |
60.7% |
59.1% |
56.4% |
53.8% |
2022年の野球殿堂入り候補者リストはこちらをご参照願います。上から3段目の「2022 BBWAA Ballot」の項目をご覧ください。