メジャーリーグ観戦ドットコムをご覧頂いた方からご質問がありましたので、ゴールド・グラブ賞の選定について記事に致します。ご質問を頂いた方にはこの場をお借りしてお礼を申し上げます。
ゴールド・グラブ賞はグローブのメーカーであるローリングス社が創設した賞です。ローリングス社が定めるゴールド・グラブ賞の主な基準は以下の通りです。
資格
2022年の場合、資格を得るには選手は、開幕戦から2022 年9月11日に行われたゲーム(138試合目)までに以下の基準をクリアーしている必要があります。
・投手は:138 イニング以上の投球。
・キャッチャー: 69 試合以上の出場 。(チームの試合数の半分でプレー)
・その他の野手:698 イニング以上守備。(チームの試合の約 67%でプレー。1試合平均7.5イニング)
※大谷翔平選手の場合、9月11日の時短で141イニング投球していますので、この条件はクリアーしています。
投票規則
・まずゴールド・グラブ賞は総合的な守備の卓越性を表すものです。守備の指標や統計のみに基づいた賞ではありません。つまり投手の場合、勝利数、三振数、防御率などの成績のみで判断されないと言えるでしょう。投手の場合、守備機会は他のポジションより少ないですが、守備の上手さが重視されるようです。
・選考はMLB30球団の監督と6名のコーチが投票します。投票は同じリーグの14チームの選手が対象です。これは自分のチームの選手には投票できないという意味です。
SABR ディフェンシブ インデックス (略称:SDI)
SDIは、各ポジションの平均的な守備のプレーヤーと比較してどの程度優れているかを算出するものです。一例をあげますと、牽制球で盗塁を許さない技術、バント処理の技術、ワイルド・ピッチで進塁させない技術などです。
そしてゴールド グラブ賞は、上記のマネージャー/コーチの評価と SDIの評価の組み合わせに基づいて計算されます。必ずしもSDIが1位の選手がゴールド・グラブ賞を受賞する訳ではありません。ピッツバーグ・パイレーツの三塁手のケブライアン・ヘイズ選手はMLBで1位でしたが選手されませんでしたし、ウラジミール・ゲレーロ・ジュニア選手は一塁手の5位でしたが選出されました。
※大谷翔平選手のSDIは0.6で8位です。守備能力は平均値より高いもののファイナリストには残れませんでした。(英語版ですが以下のURLをご参照下さい)
アメリカン・リーグ投手部門ののSDI:https://sabr.org/sdi/2022-final#ALP
参考記事: https://sabr.org/sdi/2022-final
※このコラムはこちらのサイトを参考にしました。