2023年の野球。WBCから始まり、レンジャーズのワールド・チャンピオンで閉じました。ケガで最終盤を欠場したものの、大谷翔平選手が輝いた1年だったと総括できると思います。そして各種タイトルに輝いた選手、チームは2023年のメジャー・リーグの立役者です。
英語版ですが、タイトル・ホルダーはこちらをご覧ください。
表彰はされませんがMLB.comでは2023年も突出したプレーを紹介しています。これらは2023年のMLBのベストプレー15です。
打球最速のホームラン
ロナルド・アクーニャ・ジュニア(ブレーブス)
時速:121.2マイル(191.2km)
達成日:2023年9月2日
2023年の打球速度最速のホームランを放ちました。スタット・キャストが2015年に開始して以来、時速190km以上のボールを打った選手は,
・ロナルド・アクーニャ・ジュニア
・ジャンカルロ・スタントン
・アーロン・ジャッジ
・ゲイリー・サンチェス
・オニール・クルーズ
の5人だけです。
飛距離最長ホームラン
大谷翔平(エンゼルス)
飛距離:493フィート(150.3m)
達成日:2023年6月30日
大谷選手の30本目本塁打は、エンゼルスタジアムの右翼席深く500フィートに届きそうなモンスター・ショットでした。 スタット・キャスト計測後に490 フィート以上のホームランを打った選手は15 人です。
最速球奪三振
ジョアン・デュラン(ツインズ)
時速:104マイル(167.4km)
達成日:2023年5月24日、7月19日
ツインズのクローザーは、2023年に104マイル以上を投げた唯一の投手でした。奪三振に限定しなければデュランの最速球は104.8マイルです。5月にジャイアンツのケーシー・シュミット選手から、7月にはマリナーズのマイク・フォード選手からの奪三振で、両選手とも最終バッターになりました。時速164マイル以上を記録した投手は、2019年のジョーダン・ヒックス投手以来です。
最遅球奪三振
ルーク・ラリー(レイズ)
時速:50マイル(80.5km)
達成日:2023年5月23日
大差がついた試合で野手が投手を務める事があります。ブルージェイズ戦に大敗したレイズはラリー選手をマウンドに上げました。そしてウラディミール・ゲレーロ・ジュニア選手を相手に時速50マイルの奪三振を記録した。 試合後ゲレーロはラリーのボールに「You got me.」というメッセージとともにサインをしました。
三振時のグラブの最長移動(キャッチャー・ミット)
ミッチ・ケラー(パイレーツ)
移動距離:26インチ(66cm)
達成日:2023年6月11日
スィーパーと言えば大谷選手の印象が大きいのですが、2023年の奪三振でキャッチャーの捕球位置を26インチ以上移動させた投手はケミッチ・ケラー、レイズのジェイソン・アダム、マーリンズのアンドリュー・ナルディの3人です。ケラーが美しい「スイーパー」でメッツのブランドン・ニモ選手からの奪三振は、その中でも最も厄介でした。
三振時のバットの最長移動(バットの位置)
デビン・ウィリアムズ(ブルワーズ)
移動距離:27インチ(68.6cm)
達成日:2023年6月28日
ウィリアムズ投手のチェンジアップは際立っています。 これは2023年のウィリアムズの最も意地悪なエア・ベンダーの一つです。2022年の首位打者ジェフ・マクニール選手から試合を終わらせる三振でした。
最速ラン二ング・ホームラン
ボビー・ウィット・ジュニア(ロイヤルズ)
ランニング記録:14.29秒
達成日:2023年8月14日
ロイヤルズの若きスターは、8月のマリナーズ戦で最高スプリント速度30.2フィート/秒(毎秒30フィート以上がエリート)に達しており14.29秒でホーム・ベースを踏みました。 これはスタット・キャスト計測後4番目に速い記録です。最速記録は2017年8月18日にバイロン・バクストン選手が記録した13.85秒です。
ホーム・インが最も遅いホームラン
ヨーダン・アルバレス(アストロズ)
ランニング記録:34.45秒
達成日:2023年9月17日
試合序盤アルバレス選手はロイヤルズの先発投手ジョーダン・ライルズから死球を受けた後、次の打席でホームランを放ちました。 そして2023年シーズンを通じて最もゆっくりと塁を回りました。これは上記のウィットの速攻ホームランの2倍を超える時間でした。
三塁打最速記録
エリー・デラクルーズ(レッズ)
三塁到達記録:10.83秒
達成日:2023年6月7日、6月23日
レッズのデラクルーズ選手はウィットと並び、秒速30.5フィートの走力を披露しました。 MLBデビューの翌日クルーズ選手はドジャース戦でキャリア初の三塁打を放ち、わずか10.83秒で三塁に達しました。そして数週間後のブレーブス戦でも同記録を達成しています。
盗塁時の最速スピード
エリー・デ・ラ・クルーズ(レッズ)
走速度:30.8フィート/秒
達成日:2023年9月22日
牽制球の回数、ベースのサイズ拡大などの影響で2023年は盗塁の年でした。デラクルーズ選手は9月のパイレーツ戦で二塁に盗塁し、スタット・キャストのエリート・スピード基準である秒速30フィートを超え秒速 30.8フィートで 31 番目の盗塁を記録しました。
二塁へ送球最速
パトリック・ベイリー(ジャイアンツ)
捕球から二塁までの送球時間:1.71秒
達成日:2023年8月13日
ジャイアンツのルーキーは、レンジャーズのスピード・スター、エセキエル・デュラン選手を素早いリリースと腕の強さで盗塁を阻止しました。この時速85.4マイルの送球速度で、キャッチングからボール・リリースまでわずか0.47秒です。
外野からの最速捕殺
ノーラン・ジョーンズ(ロッキーズ)
送球速度:時速102.7マイル(165.3km)
達成日:2023年9月11日
左翼手のジョーンズ選手はカブスの鈴木誠也を時速100マイルを超える送球でホームでアウトにしました。
内野の最速球捕殺(リレー)
エリー・デラクルーズ(レッズ)
送球速度:時速99.8マイル(160.6km)
達成日:2023年7月20日
デラクルス選手はショートのポジションで外野からの送球を受け、そしてホーム・ベースへ時速100マイル近くの送球で走者を刺しました。
内野の最速球捕殺
エリー・デラクルーズ(レッズ)
送球速度:時速97.9マイル(157.6km)
達成日:2023年7月16日
この送球記録もデラクルーズ選手です。 この試合では三塁手でプレーしていた彼は時速97.9マイルのストライクを投げブルワーズのジョーイ・ウィーマー選手をアウトにしました。
アウトにする確率の低い打球を捕球
コービン・キャロル(Dバックス)
捕球確率:5%
達成日:2023年6月3日
5%の捕球確率はシーズン中になかなか遭遇できないプレーです。毎年確率5%のプレーは複数ありますが、ここでは最高のものの1つを紹介します。キャロルはキャッチするために3.7秒で71フィート(21.6m)を走り打球のキャッチに成功しました。
2024年が待ち遠しい
そして2023年は大谷翔平選手のロサンゼルス・ドジャースへの移籍、そして山本由伸投手のドジャースへの加入のニュースで幕が閉じようとしています。
2024年シーズンはどんなプレーに出会えるのでしょうか? それを楽しみに新しい年を迎えたいと思います。ご購読頂きました皆様に感謝を申し上げます。
そして大谷選手は全国の小学校にグローブを寄贈しました。こんなメッセージを添えて・・・・・「野球しようぜ」
(※このコラムはこちらの記事を参考にしました。)