2024年のハンク・アーロン賞のファイナリストが発表されました。アメリカン・ リーグから10名、ナショナル・リーグから10人の全20選手が最終ラウンドに進みました。この賞は、各リーグのレギュラー・シーズンで最も優れたバッティングのパフォーマーに贈られるもので、ハンク・アーロンがベーブ・ルースの 714 本塁打記録を破ってから25年後の1999 年に創設されました。
ファイナリスト
アメリカン・リーグ
ヨルダン・アルバレス(アストロズ)
アルバレスは4年連続で30本塁打を超えて35本のホームランを放ちました。キャリア最高の71本の長打も記録しました。打率.308、出塁率392、OPS.959でメジャーリーグのトップ10にランクインしています。一方、三振率を15%にまで下げました。
ジャレン・デュラン(レッドソックス)
デュランは48本の二塁打と14本の三塁打を記録し、これらはアメリカン・リーグで最多でした。21本のホームランも加えると83本の長打でありMLBで4番目に多い数字です。さらに34盗塁も記録し球団史上3人目の20本塁打30盗塁を記録した選手となりました。(ジェイコビー・エルズベリーとムーキー・ベッツ)
ウラジミール・ゲレーロ・ジュニア(ブルージェイズ)
4月は低調でスタートしたが残り5ヶ月間で打率.345、出塁率.412、長打率.590を記録しました。2021年アメリカン・リーグのハンク・アーロン賞受賞者であるゲレーロは、今シーズンは30本塁打、103打点、打率.323、自己最多の199安打を記録しました。三振率はわずか13.8%です。
ガンナー・ヘンダーソン(オリオールズ)
2023年のアメリカン・リーグ新人王は、2024年に37本塁打、21盗塁、OPS.893という成績を残しました。ヘンダーソンはマニー・マチャドに続き、23歳以下のオリオールズ選手として2人目の30本塁打以上と20盗塁以上を記録しました。ヘンダーソンの118得点はア・リーグ4位で、1996年のロベルト・アロマー以来のオリオールズ最多得点でした。
アーロン・ジャッジ(ヤンキース)
ヤンキースのキャプテンは2022年に62本のホームランを放ち、アメリカン・リーグのハンク・アーロン賞を受賞しました。2024年のシーズンはメジャー・リーグでトップの58本のホームランを放ち、2009年のプリンス・フィルダーとライアン・ハワード以来140打点以上を記録した選手となりました。打率は.322、1.159のOPSでした。
ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)
39本のホームランと41盗塁を記録したラミレスは、二塁打39、得点114、打点118いずれもアメリカン・リーグのトップ5にランク・インしました。
ブレント・ルーカー(アスレチックス)
ルーカーは2024年39本塁打を放ち2年連続で30ホームランをクリアーしました。打率.293、112打点、OPS.927です。
アンソニー・サンタンダー(オリオールズ)
サンタンダーは、MLB史上8人目のスイッチ・ヒッターとして40本塁打の記録を達成し、これは2006年のランス・バークマンとカルロス・ベルトラン以来の記録です。44本のホームラン、91得点、102打点を記録しました。
フアン・ソト(ヤンキース)
ソトは、得点128、安打166、ホームラン41、長打76、長打率.569でキャリア・ハイを記録しました。25歳のソトは3度目の100打点以上を記録しました。出塁率.419とOPS.988は、チーム・メイトのジャッジに次ぐ2位でした。
ボビー・ウィット・ジュニア(ロイヤルズ)
ウィットはMLB史上、1シーズンに40本の二塁打、30本のホームラン、30盗塁、10本の三塁打を記録した最初の選手です。また30本塁打、30盗塁を複数回記録した初の遊撃手でもあります。さらに125得点、109打点、さらに211安打、打率.332はメジャー・リーグのトップの成績です。
ナショナル・リーグ
ウィリアム・コントレラス(ブルワーズ)
コントレラスはホームラン23、打点92、OPS.831でナショナル・リーグの捕手でトップの成績を収めブルワーズはナショナル・リーグ中地区の優勝を果たしました。
エリー・デ・ラ・クルス(レッズ)
デ・ラ・クルスはスピードとパワーを兼ね備えたプレイヤーです。2024年は25ホームランを打ち、105得点を挙げ、盗塁数67でメジャー・リーグのトップに立っています。
フレディ・フリーマン(ドジャース)
フリーマンは8年連続で20本以上のホームランを記録しています。2024年はメジャー・リーグでもトップクラスの出塁率.378、OPS.854です。
ブライス・ハーパー(フィリーズ)
ハーパーは、ファーストという新ポジションでプレーし、フィリーズの打線の中心として力を発揮し続けました。2024年には5年連続で30本以上のホームランを達成し、二塁打42とOPS.898で一塁手ではトップです。
フランシスコ・リンドーア(メッツ)
リンドーアはホームラン33、打点91、二塁打39、打率.273、長打率.500、OPS.844でナショナル・リーグの遊撃手で全てトップ3にランク・インしました。
ケテル・マーテ(ダイヤモンドバックス)
シーズン後半に怪我で欠場したにもかかわらず、打率.292、ホームランはキャリア最高の36、打点95、得点93、OPS.932など、ほぼすべての主要な攻撃部門でナショナル・リーグの二塁手でトップの成績を残しました。
ジャクソン・メリル(パドレス)
メリルは2024年のナショナル・リーグ新人王の有力候補ですが、ヒット数162、打率.292、打点90、総塁打数277で新人選手の中でトップでした。24ホームランは、ナショナル・リーグの新人選手の最多です。
大谷翔平(ドジャース)
大谷について言うべきことはもう何もないでしょう?
54本のホームランと59の盗塁で初めて50-50を記録しました。2001年以来のシーズンで400塁打に到達、99本の長打も記録しました。
マーセル・オズナ(ブレーブス)
オズナは2年連続40本塁打、100打点のシーズンにあと1点届かなかったものの本物の成績を残しました。OPS.924は、ナショナル・リーグで大谷とマルテに次ぐ記録です。
カイル・シュワーバー(フィリーズ)
シュワーバーは、2024年シーズン15本の先頭打者ホームランを記録し、現役選手の先頭打者で最高の地位を確立しました。長打38、四球106でした。2年連続で104打点を記録し、110得点は自己ベストを更新しました。
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受賞者決定
1999年にハンク・アーロン賞が創設されて以来、同賞を受賞した50選手のうち26選手が同年MVPに選ばれています。2024年は、アーロン・ジャッジ選手と大谷翔平選手がハンク・アーロン賞を受賞しました。つまりMVPでも最有力候補と言えます。
2選手にとっては2度目のハンク・アーロン賞受賞です。ジャッジは2022年に、大谷は2023年にエンゼルスで受賞しました。そして2人とも2024年の打撃成績がさらに向上しました。
アメリカン・リーグ
アーロン・ジャッジ(ヤンキース)
ジャッジは 4月は打率 .207、OPS .740 と低調でした。5月以後は打率 .352、OPS 1.000 を1ヶ月おきに記録しました。58本のホームラン、出塁率.458、長打率.701、bWAR10.5は、メジャー・リーグでトップです。144打点は、2008年以降の最多打点、OPS1.159は2004年以降、資格のある打者の中で最高でした。OPS+.223は、AL/NL史上、右打者による最高記録でした。
ナショナル・リーグ
大谷翔平(ドジャース)
大谷が右肘の手術から回復する間は投球できないため、ドジャースでの最初のシーズンは物足りないと考えた人もいたでしょう。しかし誰も予想していなかったのは大谷が二刀流以外の武器を持ったことでしょう。
パワーは健在で、キャリア最多の54ホームランを放ちました。そのうち9本は、スタット・キャストの計測では450フィート(137m)以上飛びました。2024年シーズンの最多であり、チーム全体でロッキーズのみ450フィート越えのホームランを10本放ちましたが、他のチームの合計は大谷選手より少なかった。
MLBでの6年間で最多盗塁が26でしたが、驚異的な走力で59盗塁を達成しました。9月19日のマーリンズ戦では6打数6安打、3本塁打、2盗塁、10打点を記録し、50-50クラブを結成しました。
本塁打と盗塁以外にも、大谷は得点134、打点130、出塁率.390、長打率 .646、でナショナル・リーグのトップに立ちました。99本の長打は2005年以来の選手最多で、2001年以来通算400塁打も達成しています。
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