野球界最高の走者は誰? スタットキャストの指標より

直近の2シーズン、盗塁がより注目されました。ピッチクロックの導入、牽制球の制限、ベースのサイズ拡大など投手にとってはやっかいなルールが採用され、明らかに盗塁の数が増えました。

2023年のロナルド・アクーニャ・ジュニア選手は40-40を達成
2024年の大谷翔平選手は50-50を達成。そしてボビー・ウィット・ジュニア、コービン・キャロル、エリー・デ・ラ・クルーズ各選手はそれぞれ40 盗塁、50 盗塁、60 盗塁を記録しています。

走力を数値で表現

Statcast(スタットキャスト)には走力に関する指標がいくつか存在します。1つは盗塁数、1つは塁打数、1つは総合走塁価値(Baserunning Value)です。

ネット獲得塁数が導入されています。これはランナーの盗塁成功率の高さを表します。評価加点提唱は盗塁やボークによる進塁であり、減点は盗塁死、走塁死によるアウトです。進塁数の平均とアウト数の平均の差がネット獲得塁数です。

2024年シーズンの代表的な走者は67盗塁で盗塁王に輝いたデ・ラ・クルーズ選手と、MLB史上初めて50-50を達成した大谷翔平選手です。

エリー・デ・ラ・クルーズ

デ・ラ・クルーズ選手は +40ネット獲得塁数でMLBをリードしました。彼は盗塁と盗塁死の両方でメジャー・リーグで1位でした。盗塁とボークによる進塁は平均よりも+50の獲得塁数に相当。盗塁死や牽制死は -10点でした。よってトータルでは+40です。

上記の表の詳細はこちらをご覧ください。

大谷翔平

盗塁指標を得点値に変換しますと大谷翔平選手が上回ります。盗塁を 59 回成功させたのに対し、失敗はわずか4 回です。16回盗塁を阻止されたデ・ラ・クルーズは盗塁の得点値に関しては大谷選手に後れをとります。

上記の表の詳細はこちらをご覧ください。

コービン・キャロル

最も優れたオールラウンド・ランナーはコービン・キャロル選手でした。盗塁はベースランニングの半分に過ぎません。のこり半分はエクストラ・ベースを取ることです。この2つを組み合わせるとキャロル選手が最も優れています。

キャロルのベースランニングラン・バリュー+12で、エクストラベース獲得による+9はリーグ最高です。大谷選手(+8、2位タイ)、デ・ラ・クルーズ選手(+7得点、4位タイ)の両選手を上回っています。

上記の表の詳細はこちらをご覧ください。

歴代選手について

ビリー・ハミルトン

絶頂期のビリー・ハミルトンを上回る選手はいません。スタットキャスト時代の個人ベースランニングのベスト・シーズンは、盗塁とベース・ランニングの総合価値の両方において、レッズのスピード・スペシャリストはハミルトンです。

ハミルトンは2016年に+45ネット獲得塁数、2017年に+41ネット獲得塁数を記録しました。これらは歴代スタットキャストの盗塁個人シーズンの中で最高の2シーズンであり、デ・ラ・クルーズ選手の2024年の数字を上回っています。さらに総合的なベースランニングシーズンで2016年に+14、2017年には+11を生み出しています。絶頂期のビリー・ハミルトンと張り合えた唯一のベース・ランナーはキャロル選手で、2024年のシーズンはハミルトンの2016年の数字に次ぐ成績で、2023年のルーキー・シーズンはハミルトンの2017年とタイの成績でした。

(※このコラムはこちらの記事を参考にしました。原文ではさらに多くの選手と取り上げています。)

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