WBCの試合を開催するにあたり、特別ルールが採用されることがあります。このルールは開催年によって多少異なります。ここでは2023年に開催されるWBCのルールについて記載します。
WBC2023の主なルール
基本的にはMLBの標準ルールが採用されます。つまりいわゆる大谷ルール(投手が交番した後もDHで試合に出場できる)も採用されますが、これらに追加して以下のルールが採用されます。
投手の投球数
投手には以下のような投球数の制限があります。
・ファースト・ラウンド:1 試合あたり65球まで。
・セカンド・ラウンド:1試合あたり80球まで。
・チャンピオンシップ・ラウンド:1試合あたり95球まで。
投手は投球制限に達した場合でも、対戦中の打者との対戦が完了(アウトになる出塁するなど)するまで登板できます。
投手の登板間隔
全ての試合で以下の制限があります。
・直前の試合で50球以上投げた場合、次の登板まで最低4日を空ける。
・直前の試合で30球以上投げた場合、次の登板まで最低1日を空ける。
・投手が2日連続で30球未満の投球で登板した場合でも、次の登板まで最低1日を空ける。
コールド・ゲーム
いずれかのチームが次の差でリードしている場合、ゲームが終了します。
・7回終了時点で10点以上の点差の試合。
・5回終了時点で15点以上の点差の試合。
ただしチャンピオンシップ・ラウンドでは、このルールは採用されません。
指名打者
指名打者(DH)はすべてのゲームで適用できます。
延長戦
11回以降はノーアウト・ランナー1塁2塁から試合を行います。前の回の最終バッターが1塁、その前のバッターが2塁ランナーになります。 (もしくは該当する選手の代走に指名された選手)
ビデオ判定
ファースト・ラウンドとセカンド・ラウンド
ホームラン・ボールがフェアかファウルか、フェンスを越えたか越えなかったか、ファンに妨害されたかなどのケースで利用されますが、これは審判のみ判断するもので、チーム(監督)が要求することはできません。
チャンピオンシップ ラウンド
MLBのレギュラー・シーズンの試合と同様に、微妙なプレーの判定についてビデオ判定が利用できます。つまり監督からリクエストができます。
順位付け
【更新】正しくは以下のニュースをご覧ください。
【更新】WBC2023ファースト・ラウンドの順位決定方法(イタリアが日本と対決)
WBCではチャンピオンシップ・ラウンド以外は、総当たりのリーグ戦ですので勝敗で同率になる場合があります。その場合の順位付けはチーム・クオリティ・バランス(TQB)によってランク付けされます。TQBは以下の数式で計算されます。
TQB = 総得点数 ÷ 攻撃側でプレーした総イニング数 - 総失点数 ÷ 守備側でプレーした総イニング数
攻撃面では、少ないイニングで多くの得点を取った場合に有利になりますし、守備面では多くのイニングで少ない失点で抑えた場合に有利になります。前者から後者の割合を引いた数値が大きいチームが上位になります。
現時点(2023年2月5日:日本時間)では主なルールは以上の通りですが、今後もルールが追加、修正、変更される可能性もあります。逐次ご報告致します。
(※このニュースはこちらの文献を参考にしました。)