2025年 野球殿堂入りイベント参加の予習!(Induction Ceremony)

2025年1月にアメリカ野球殿堂入りする人物を選ぶ投票が行われます。いよいよイチロー氏が候補者リストに登録されます。イチロー氏が残した成績、獲得したタイトルから殿堂入りは確実であり、むしろマリアーノ・リベラ氏以来、2人目の満票獲得なるかが注目されています。

野球殿堂入りした新メンバー祝うイベントが毎年7月に行われます。例年、過去に殿堂入りしたレジェンド達も30名以上、このイベントに参加しファンと一緒にイベントを盛り上げ、楽しみます。

Hall of Fame weekend

イベント名:Hall of Fame weekend
会場:クラーク・スポーツ・センターダブルディ・フィールド野球殿堂博物館など(アメリカ ニューヨーク州 クーパースタウン)
開催時期:7月下旬週末(2025年は7月25日(金)~28日(月)に開催)

では数あるイベントから今回は「Induction Ceremony」をご紹介します。

Induction Ceremony

イベント名:Induction Ceremony
会場:クラーク・スポーツ・センター
開催時期:2025年7月27日(日) 13:30
公式HP:https://baseballhall.org/hofwknd/induction

イベント概要

Hall of Fame weekendのイベントでも最も権威あるフォーマルな式典です。ステージ上に過去に野球殿堂入りしたレジェンド達が着席する中で、新しく殿堂入りしたメンバーが順にスピーチを行います。

新メンバーは一人約30分~40分かけてステージ上中央で英語でスピーチを行います。英語圏以外のメンバーが途中、母国語で語るシーンも有りますが基本英語です。通訳や手話は行われません。家族、球団職員、チームメイト、ファンなどへの感謝の言葉、自身の野球人生の振り返りを軸にジョークも交えたスピーチをします。デレク・ジーター氏のスピーチでは松井秀喜氏の名前も挙げて感謝の言葉を述べていました。

2024年のInduction Celemonyは大まかに以下のスケジュールで進行しました。

1. 既存の殿堂入りメンバーの紹介(47名)
2. 2024年新加入メンバーの紹介(4名)
3. アメリカ野球殿堂博物館の館長の挨拶
4. アメリカ国歌斉唱
5. 直近1年で他界された殿堂入りメンバーを悼む
6. Hall of Fame Awards受賞者の紹介
7. 新加入メンバーのプレゼンテーション

エドガー・マルチネス氏のスピーチ

新メンバー登場時には、ステージ横のビジョンにメジャー・リーグでの活躍を約1分のダイジェスト映像で紹介します。スピーチ後には野球殿堂博物館の館長から博物館に展示するプラーク(楯)が渡されます。

2019年に殿堂入りしたメンバー(Induction Celemonyより)

イベント参加時の座席は?

イベントの参加費用は基本的に無料です。ステージ前のVIP席はありますが、その周囲の芝生席はどこに座っても構いません。現地の人は折り畳み椅子、ビニール・シート、テントなどを持参しイベント日の前に場所を確保しているファンもいます。もちろん直に芝生に座ってもいいと思います。

芝生エリア

このイベントはクラーク・スポーツ・センター横の広場で行われます。屋外ですので晴れの日は直射日光対策、雨の日には雨具の用意などご自身で対策が必要です。ステージからの距離の近さでは、ステージに向かってVIP席の右横の芝生エリアです。アメリカのツアー会社は参加者のために、このエリアに折り畳み椅子を並べています。全体を見渡すにはVIP席の20mほど後ろはなだらかな傾斜がある小高い丘です。ステージのレジェンドの顔は小さくしか見せませんので双眼鏡の持参をお勧めします。観やすい場所を確保しましょう。

VIP席の後ろの芝生エリア
日よけフード付き折り畳み椅子
Induction CelemonyのVIP席の右横の芝生エリア

VIP席

ステージ前に柵で囲われたVIP席があります。このエリアには一般のファンは入る事ができません。利用できるのは、家族・親族・友人、メディア、野球殿堂博物館の会員(Contributor以上)、旅行ツアー参加者(高額ツアー)です。

VIP-1に座るヤンキースのチーム・メイト(2019年リベラ氏加入時)

【まとめ】野球殿堂博物館の会員のメリット

一番前のVIP-1が家族・親族・友人席、VIP-2がメディア席です。一般のファンで野球殿堂博物館の会員(Contributor以上)はVIP-3席に座る事ができます。VIP席ではありますが自由席ですので、少しでも前方の席を確保したいファンはVIP席開場時間の2時間前から並んでいました。

VIP席入口の看板

イチロー氏のファンの方で少しでもいい席でイベントに参加したい方は、野球殿堂博物館の会員(Contributor以上)になりましょう。ちなみにVIP席に座れる会員の年会費は以下の通りです。安くはありません。VIP-3からの見え方は下の写真を参考にして下さい。前方はVIP-1, VIP-2です。

クラス 会員の概要 年会費
Contributor(VIP席1名提供) $375
President’s Circle(VIP席2名提供) $500
Benefactor(VIP席4名提供) $1,000
VIP-3席から見たステージ

皆様はVIP席を選びますか? それとも芝生エリアの席を選びますか?
コスパを検討して自分で納得のいく席を選びましょう!

Induction Celemonyの設備

ギフトショップ

会場にはテントを張った簡易のギフト・ショップが設けられています。新しく殿堂入りしたメンバーのグッズが販売しています。時間が無い方はここで買い物ができますが、前日に野球殿堂博物館内のギフト・ショップで購入することをお勧めします。品数が違います。量も豊富です。色々なデザインのグッズからナンバー1のグッズを着用しましょう。お土産品も同様の理由から野球殿堂博物館ならびにクーパースタウンのショップで購入する方がいいと思います。

簡易ギフトショップ

コンセッション

Induction Ceremonyは13:30開始で夕方近くまで行われます。会場入りする前に昼食を済ませる事をお勧めしますが、会場でもホットドッグ、ハンバーガーのファスト・フードが売られています。値段は$5(2024年実績)でした。それでも列ができます。2024年は例年よりも来場数数が少なかったのですが約30分並びました。効率を重視するならば軽食を持参してもいいと思います。

ドリンクはアルバイト(もしくはボランティア)の高校生が会場内を巡回し販売しています。水、コーラなど$3(2024年実績)ですがチップを渡しましょう。

コンセッション前のファンの列

トイレ

芝生エリアのトレイ

Induction Ceremonyは新しく殿堂入りするメンバーの人数に依存しますが、概ね3時間程度だと思います。セレモニー前後の時間を考慮しますと約5時間を会場で過ごす事になります。するとトイレが心配です。

ご安心下さい。ステージに向かって左側のスペース。簡易ギフトショップの後方に簡易トイレが約100個用意されます。50,000人のファンが集いますと、500人に1個のトイレです。決して多くはないので早めに用を足しましょう。

ステージに向かって左のエリアに設置された仮設トイレ

VIP席のトイレ

VIP席専用のトイレも用意されています。場所はVIPエリアの左後方に設置されています。

VIP席近くの簡易トイレ

服装はどうするか?

Induction Ceremony自体はフォーマルなイベントですから、ステージ上の野球殿堂入りしたメンバーはスーツ姿です。しかしイベントに参加するファンの服装に制限はありません。ユニフォームやTシャツが正装とも言えます。当然一番多いのは新しく殿堂入りしたメンバーのユニフォーム、Tシャツです。複数球団に所属したメンバーは殿堂入りに際し、どのチームで登録するか選択します。2024年のジム・リーランド氏のようにどのチームを選ばない人もいます。やはり所属したチームのユニフォームで本人の背番号、ネーム入りの服装がメインです。

ロイ・ハラデイ氏(2019年加入)
マリアーノ・リベラ氏(2019年加入)
マイク・ムッシーナ氏(2019年加入)

それでも会場を見渡すと多種多様な服装が目につきます。2024年には大谷翔平選手(ドジャース)ダルビッシュ投手(パドレス)、城島健司氏(マリナーズ)のジャージを着ている人も目撃しました。ベーブ・ルース氏、ハンク・アーロン氏、ルー・ゲーリック氏など昔のスーパー・スターのTシャツ姿も見受けられます。

大谷翔平選手
ダルビッシュ投手
城島健司氏

自分お気に入りの、こだわりのあるユニークな服装で参加しましょう。

バナーなどの持込み

新メンバーの殿堂入りを祝うバナーは目につきます。手で掲げる人もいれば、テントに貼り付けている人もいます。サイズ制限はあると思いますが、新加入の年は一生で一回です。邪魔にならないサイズのバナーを持参しましょう。スピーチ中は他のファンの目線を遮りますので、揚げるタイミングは考えましょう。

バナーを揚げるファン
エドガー・マルチネス氏のバナー
エドガー・マルチネス氏の顔面バナー

持参推奨品

当日の天候次第ですが、好天時には帽子、ペットボトルの水分、クーリング・タオル日焼け止めを用意しましょう。屋外の芝生エリアですから虫刺され対策の薬も検討して下さい。遠くからステージ上のメンバーを見るための望遠鏡も便利です。

クーリング・タオル

スマート・フォンの持参は禁止されていません。写真撮影も禁止されていません。翻訳アプリを起動しリアル・タイムにスピーチ内容の確認にチャレンジしましたが、満足いく結果は出ませんでした。英語のヒアリング力を鍛えて参加して下さい。

また、雨天でもイベントは開催されます。折りたたみ傘を持参している人もいましたが、後ろの人の視線を遮る可能性がありますので、ポンチョの持参が無難だと思います。

折り畳み傘をさし、ポンチョを着るファン(2019年のRound Table)

キャッシュ・レス時代ですが、現金・キャッシュも持参してください。トローリーバスの1日乗車券、Induction Ceremonyの会場内を巡回するスタッフからドリンクを購入する際、チップを渡す際、などキャッシュが必要になる場面はあります。

クーパースタウンでの移動手段

イベント中のクーパースタウン内での移動は自家用車で移動できないとお考え下さい。駐車場に車を停めて徒歩もしくはトローリーでの移動です。トローリーは野球殿堂博物館、ダブルディ・フィールド、クラーク・スポーツ・センター、駐車場の間の移動に利用できます。野球殿堂博物館とダブルディ・フィールドはダウンタウンにありますので、この間の移動は徒歩5分程です。しかしダウンタウン、クラーク・スポーツ・センター、駐車場の間の移動は徒歩で30分以上です。歩きなれている方は徒歩でも構いません。筆者も歩きました。

これらの会場を移動する手段としてトロリーバスが運行しています。3つの公式駐車場を野球殿堂博物館を巡回するトローリー(有料:$5/1日券)、ダウンタウンとクラーク・スポーツ・センターを行き来するトローリー(無料)などが運行しています。

野球殿堂博物館の臨時バス乗場は博物館横のメイン・ストリートとフェア・ストリートの交差する場所にあります。

クラーク・スポーツ・センターの臨時バス乗り場はInduction Ceremony会場のステージに向かって右側のサスクエハナ・アベニューにあります。

ただしイベント期間中は多くのファンが来ます。(2019年は55,000人、2024年は23,000人)乗車まで待つこともありますので、早めの移動を心がけて下さい。歩く判断も選択肢です。

野球殿堂博物館横のトローリー乗場
トローリー乗場に並ぶファン
トローリーの1日券は$5
トローリーバスの時刻表(2024年)

2025年のアメリカ野球殿堂入りメンバーの発表は1月ですが、イチロー氏の加入はほぼ間違いありません。一生に一度のこのイベントに参加するかを検討するための情報として閲覧頂けましたら幸いです。

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