2025年のアメリカ野球殿堂入りの記者投票が行われ2025年はノミネートされた26人の候補者から、イチロー氏、CC.サバシア氏、ビリー・ワグナー氏の3名の加入が決定しました。イチロー氏とサバシア氏はノミネート1年目で、ワグナー氏は最終の10年目で野球殿堂入りしました。
イチロー氏はマリアーノ・リベラ氏に続き2人目の満票での殿堂入りを期待されていましたが残念ながら1票足らず99.7%の得票でした。
イチロー・スズキ (99.7%)
51歳のイチロー氏は日米両国の野球殿堂入りを当然のごとく果たしました。彼はオリックス・ブルーウェーブで 9シーズンを過ごし、パシフィック・リーグでMVPを3 回、首位打者を7回獲得したことが認められ、日本野球殿堂入り資格の 1年目に選出されました。そのイチロー氏がシアトル・マリナーズでMLBに華々しく登場した 2001年は、野球界の伝説としての地位を固める第一歩でした。イチロー氏は独自のスタイルで、野手がMLBで成功するだけでなく、スポーツの最高レベルで優れた成績を収めることができることを証明しました。
イチロー氏のキャリアは型破りでした。MLBで通用するかについて疑問視する声も数多くありました。しかし彼はフレッド・リン(1975年レッドソックス)に続いて史上2人目の新人王とMVPの両方を獲得した選手となりました。アメリカン・リーグ最高の打率.350とチーム116勝というMLB記録に並ぶ成績を収めたマリナーズの打線を牽引しました。
2004年にイチローは再び打撃タイトル(.372)を獲得しただけでなく、ジョージ・シスラーの84年前の記録を262安打で破った。200安打以上を10シーズン連続で放ちそのうち7シーズンでヒット数はMLBでトップでした。
MLBでのプレー開始が遅れたにもかかわらず、クーパーズタウン入りの実績は確固たるものでした。彼の実績はNPBが将来のMLBスターをより安定的に供給するようになった今、日米両方で評価されるべきです。イチロー氏は日米通算4,367 本のヒットを放ち、今や 両国の神聖な殿堂入りにふさわしい人物になりました。
イチローはスピードと鋭い打撃力を備えた打者で、通算打率 .311、MLB 2,653 試合で 509 盗塁を記録しました。マリナーズで14 シーズン、ヤンキースで3シーズン、マーリンズで3シーズンプレーしました。オールスターに10回選出され、ゴールドグラブ賞も10回受賞、シルバースラッガー賞も3回受賞しました。
打数 | 得点 | ヒット | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 打率 | OBP | OPS | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MLB通算 |
9,934 |
1,420 |
3,089 |
117 |
780 |
509 |
.311 |
.355 |
.757 |
CC. サバシア (86.8%)
現代の野球では先発投手の役割が縮小しているため、サバシア氏のような大柄で耐久性のあるエースのキャリアは高く評価されるようになりました。2019 年にマリアノ・リベラ氏とロイ・ハラデイ氏以来投手として選考1年目で殿堂入りを果たしたことからもそれがうかがえます。
サバシアの勝利数 (251) と投球回数 (3,577 1/3) は多くの殿堂入り先発投手には及ばないものの真の働き者でした。 2001年にクリーブランドでデビューしてから2019年にヤンキースで最後の登板を果たすまで、サバシアは1989年以降にデビューしたどの投手よりも多くのイニングを投げました。その間に彼は116 ERA+(リーグ平均より16%良い)と61.8 bWARを記録し、MLB史上左投げ先発投手の中で10位にランクされています。3,000奪三振以上と250勝以上を達成したわ15人の投手のうちの1人であり、左投手では3人のうちの1人です。
2006年から2012年の全盛期には、サバシア氏は(2007年にクリーブランドで)アメリカン・リーグでサイ・ヤング賞を受賞しました。2008年には7月のトレードでブルワーズに入団しましたが、ナショナル・リーグのサイヤングの投票で5位に入りました。サバシア氏はブルワーズで17回登板し、130 2/3イニングで防御率1.65を記録し、チームを1982年以来のプレーオフ出場に導きました。その後ヤンキースと大型契約を結び、ブロンクスでの11シーズンを過ごし1年目にワールド・シリーズを制覇しました。
勝 | 負 | 防御率 | 試合数 | 先発 | セーブ | 登板回 | 奪三振 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MLB通算 | 251 | 161 | 3.74 | 561 | 560 | 0 | 3,577.1 | 3,093 | 1.26 |
ビリー・ワグナー(82.5%)
600 以上のセーブを記録した唯一のクローザーのマリアノ・リベラ氏、トレバー・ホフマン氏に出番を奪われていましたが、BBWAA投票の最後の最終年でようやく殿堂入りした9人目のクローザーになりました。
ワグナー氏は時速100 マイルの速球と強烈なスライダーで打者をに実力を見せつけました。900イニングを投げた史上最高の三振率 (33.2%) を記録しています。被打率 .186 は現代野球では最低であり、防御率 2.31と WHIP0.998 はライブ・ボール時代の左投手としては最高です。
アストロズ、フィリーズ、メッツ、レッドソックス、ブレーブスで16シーズンを過ごし、903イニングで422セーブ、1,196奪三振を記録し、ヒューストンでの225セーブは球団記録です。
ブレーブスでキャリア最高の防御率1.43を記録した2010年シーズン後に引退したワグナーうじは、リベラ氏やホフマン氏のような長寿選手ではなかったため、クーパーズタウンへの道のりはより困難でした。彼の通算登板イニング数は殿堂入りリリーフ投手の中で最少でした。しかし最終的には、ワグナー氏は史上最も優れた左利きのリリーフ投手としての地位を獲得し殿堂入りを果たしました。
勝 | 負 | 防御率 | 試合数 | 先発 | セーブ | 登板回 | 奪三振 | WHIP | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
MLB通算 | 47 | 40 | 2.31 | 853 | 0 | 422 | 903.0 | 1,196 | 1.00 |
投票結果
殿堂入りするには394票中296票が必要でした。次点のベルトラン氏は19票足りませんでした。
殿堂入り
イチロー・スズキ: 393 票、99.7%
CC・サバシア: 342 票、86.8%
ビリー・ワグナー: 325 票、82.5%
2026年の候補者リストへ
カルロス・ベルトラン: 277 票、70.3%
アンドリュー・ジョーンズ: 261 票、66.2%
チェイス・アトリー: 157 票、39.8%
アレックス・ロドリゲス: 146 票、37.1%
マニー・ラミレス: 135 票、34.3%
アンディ・ペティット: 110 票、27.9%
フェリックス・へルナンデス: 81 票、20.6%
ボビー・アブレイユ: 77 票、19.5%
ジミー・ロリンズ: 71 票、18%
オマー・ビスケル: 70 票、17.8%
ダスティン・ペドロイア: 47 票、11.9%
マーク・バーリー: 45 票、11.4%
フランシスコ・ロドリゲス: 40 票、10.2%
デビッド・ライト: 32 票、8.1%
トリイ・ハンター: 20 票、5.1%
候補者リスト漏れ
なお投票率5%未満だった以下の人々は、今後の候補者から除外されます。
イアン・キンスラー: 10 票、2.5%
ラッセル・マーティン: 9 票、2.3%
ブライアン・マッキャン: 7 票、1.8%
トロイ・トゥロウィツキー: 4 票、1%
カーティス・グランダーソン: 3 票、0.8%
アダム・ジョーンズ: 3 票、0.8%
カルロス・ゴンザレス: 2 票、0.5%
ハンリー・ラミレス: 0 票
フェルナンド・ロドニー: 0 票
ベン・ゾブリスト: 0 票
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