アーロン・ジャッジ選手は今季(2002年9月19日現在)59本塁打を放っています。 現在のペースでホームランを打ち続けると65本まで届きます。
ヤンキースの歴代ホームラン
ヤンキースの歴代ホームラン記録は1961年にロジャー・マリス選手が 61本を記録していますが、これはアメリカン・リーグの記録でもあります。
1961年: ロジャー・マリス 61本
1927年: ベーブ・ルース 60本
1921年: ベーブ・ルース 59本
2022年: アーロン・ジャッジ59本(2022年9月19日現在)
ホームランのペースを比較
現在ジャッジ選手は 65 本塁打のペースです。これはジャッジ選手が残り16 試合に出場し2.7ゲームに1 本のペースでホームランを打つと達成する記録です。年間61本塁打と60本塁打シーズンのマリス氏、ルース氏との比較は次のとおりです。
マリス
1961年のマリスは146 試合で56本塁打を放ちました。これは2.6 ゲームに1本のペースでした。この年ヤンキースは163試合をプレーしたため、残りの17試合で5本のホームランを放ちました。これは3.4ゲームに1本のペースです。マリスは最後にペースを落としました。
ルース
1927年のルースは146試合で53本塁打を放ちました。これは2.8ゲームに1本のペースでした。ルースは残りの9ゲーム(この年ヤンキースは155ゲームでした)で7本のホームランを記録しました。これは1.3ゲームに1本の割合です。ルースは最後にペースを上げました。
月毎のホームランのペース
毎月のホームラン数を比較してみます。左からジャッジ選手、マリス氏、ルース氏の順です。ホームラン数の右横は出場試合数です。
・4月:6本(20試合)/ 1本(15試合)/ 4本(15試合)
・5月:12本(27試合)/ 11本(26試合)/ 12本(28試合)
・6月:11本(28試合)/ 15本(32試合)/ 9本(23試合)
・7月:13本(25試合)/ 13本(28試合)/ 9本(31試合)
・8月:9本(27試合)/ 11本(31試合)/ 9本(26試合)
・9月:8本+?(15試合+?)/ 9本(28試合)/ 17本(27試合)
・10月:?本(?試合)/ 1本(1試合)/ 0本(1試合)
マリスは5月~8月の間は10本以上のホームランを打っています。ルースは9月に17本を記録し猛追しています。ジャッジはマリス型に近いペースでホームランを打っています。4月に6ホームランを放ち2人をリードしています。
そして9月にルース型でホームランを量産できれば、ヤンキース記録つまりアメリカン・リーグのホームラン記録を更新します。
MLBの記録
では、MLBの歴代ホームラン記録を見てみましょう。
1位 2001年 バリー・ボンズ 73本 (サンフランシスコ・ジャイアンツ / ナショナル・リーグ)
2位 1998年 マーク・マグワイア 70本(セントルイス・カージナルス / ナショナル・リーグ)
3位 1998年 サミー・ソーサ 66本(シカゴ・カブス / ナショナル・リーグ)
4位 1999年 マーク・マグワイア: 65本((アメリカン・リーグ)ナショナル・リーグ)
5位 2001年 サミー・ソーサ 64本(シカゴ・カブス / ナショナル・リーグ)
6位 1999年 サミー・ソーサ 63本(シカゴ・カブス / ナショナル・リーグ)
7位 1961年 ロジャー・マリス 61本(ニューヨーク・ヤンキース / アメリカン・リーグ)
8位 1927年 ベーブ・ルース 60本(ニューヨーク・ヤンキース / アメリカン・リーグ)
残り17試合のホームランのペース
60本塁打以上打った打者が146試合終了時までに何本の本塁打を放ったかを右側に記載します。
2001本 バリー・ボンズ 73本 / 63本(+9本)
1998年 マーク・マグワイア 70本 / 62本(+8本)
1998年 サミー・ソーサ 66本 / 58本(+8本)
2022年 アーロン・ジャッジ: 65本 (現在のペースで) / 59本(+6本)
1999年 マーク・マグワイア: 65本 / 55本(+10本)
2001年 サミー・ソーサ 64本 / 54本(+10本)
1999年 サミー・ソーサ 63本 / 59本(+4本)
1961年 ロジャー・マリス 61本 / 56本(+5本)
1927年 ベーブ・ルース 60本 / 53本(+7本)
ボンズ、マグワイア、ソーサがホームランを量産した時代はステロイド(筋肉増強剤)を使用していたと言われていました。その影響もあり3氏ともアメリカ・野球殿堂には入っていません。ステロイド使用疑惑の3氏を除くと、ジャッジ選手は単年度のホームラン数では歴代1位と言えるポジションにたどり着くチャンスがあります。
ホームラン数の2位との差
ジャッジ選手(59本)は現在、MLBのホームラン数でカイル・シュワーバー選手(39本)に20本差でリードしています。これは1 シーズンのホームラン数の1 位と2 位の差で5 番目に大きい差です。
1921年 59本:ベーブ・ルース +35本(2位はボブ・ミューゼル 、ケン・ウィリアムスの24本)
1920年 54本:ベーブ・ルース +35本(2位はジョージ・シスラーの19本)
1926年 47本:ベーブ・ルース +26本(2位はハック・ウィルソンの21本)
1928年 54本:ベーブ・ルース +23本(2位はハック・ウィルソン、ジム・ボトムリーの31本)
以上の記録よりルース氏のホームランを打つパワー、技術は飛び抜けていると言えます。2022年は飛ばないボールを使用していると言われ、2021年のホームラン王、ゲレーロ・ジュニア選手、ペレス選手、そして大谷翔平選手もホームラン数が減少しています。そのような状態でもジャッジ選手はホームランを量産しています。三冠王を獲得するチャンスもあります。2022年のジャッジ選手の記録は頭抜けていると言えるでしょう。
(※以上のデータはこちらの記事を参考にしました。)