11月14日から毎日発表されたMLBアワードも11月17日の各リーグのMVPの発表で最後になります。
今年のアメリカンリーグのMVPは、投打にリーグ上位の成績を残し、史上初の規定打席と規定投球回数を達成し大谷翔平選手とアメリカンリーグの本塁打記録を更新し、本塁打と打点の2冠に輝いたヤンキースのアーロン・ジャッジ選手の一騎打ちが予想されました。大谷選手がMVPに輝けば、2012、2013年のミゲル・カブレラ選手(デトロイト・タイガース)以来の2年連続のMVPとなり、ジャッジ選手がMVPを取れば、初めての栄冠となります。
そして11月17日(日本時間18日)にアメリカンリーグのMVPが発表され、ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手が初めてのMVPに輝きました。
アメリカンリーグのMVP
アーロン・ジャッジ選手(ヤンキース)
所属チーム ニューヨーク・ヤンキース
背番号 #99
右投右打
外野手
1992年4月26日生まれ
出身国 アメリカ
オールスターゲーム 2017、2018、2021、2022
主な賞 2017年新人王 シルバースラッガー賞(2017、2021,2022)
主なタイトル 本塁打王(2017,2022) 打点王(2022)
2022年の年俸 $19,000,000(約26億6600万円)
2013年のドラフトでヤンキースに入団。2016年にメジャーデビューをし、2017年は本塁打王と新人王を獲得。オールスターゲームのホームランダービーでも優勝しました。
2022年は、ロジャー・マリスのアメリカンリーグの本塁打記録を更新する62本の本塁打を記録。ヤンキースの地区優勝に大きく貢献しました。
試合数 | 打席 | 打率 | 得点 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 四球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
157 | 570 | .311 | 133 | 177 | 62 | 131 | 111 |
敬遠 | 盗塁 | 三振 | 併殺打 | 出塁率 | 長打率 | OPS | WAR |
---|---|---|---|---|---|---|---|
19 | 16 | 175 | 14 | .425 | .686 | 1.111 | 10.6 |
指標
WAR(Wins Above Replacement
平均的なベンチ入りしている選手と比較して、どのくらい勝利に貢献しているか価値がある選手なのかを数値化して評価するものです。
・平均的な野手のレギュラー選手: WAR=2 程度
・平均的な控え選手: WAR=0~1程度
・平均的な先発投手: WAR=2 程度
・平均的なリリーフ投手: WAR=1程度
2022年のWARのトップ2はジャッジ選手と大谷翔平選手でそれぞれ10.6、9.6と評価されていますので平均的な選手の5倍の価値と言えましょう。
1. アーロン・ジャッジ(野手) 10.6
2. 大谷翔平(TWP:二刀流) 9.6
データ参照(投手): https://www.baseball-reference.com/leagues/majors/2022-pitching-leaders.shtml
データ参照(野手): https://www.baseball-reference.com/leagues/majors/2022-batting-leaders.shtml
項目毎に細分化されていますが、上記のいずれのURLでも「Wins Above Replacement--all」の数値をご覧ください。
OPS(On-base Plus Slugging)
出塁率(OBP)と長打率(SLG)を加算した数値です。 出塁率はヒット、フォアボールなど出塁する能力で、長打率はあらゆるヒットに重みをつけて加算し打席数で割ったものです。具体的には(1B+2B×2+3B×3+HR×4)/ABの公式で算出されます。長距離打者であるが高打率を残せる、そしてフォアボールを選ぶ選球眼も兼ね備えた選手の能力を表現する数値と言えます。
・.800以上: 平均以上のパフォーマンス
・.900以上: オール・スターに選出されるレベル
・.1000以上: MVP争いができるレベル
歴代通算最高のOPSを記録した選手はベーブ・ルースで1.164で、現役選手ではマイク・トラウト選手の1.002(2022年レギュラー・シーズン終了時点)です。
歴代のOPS:All-Time MLB Player Hitting Stats | MLB.com
2022年単年ではジャッジ選手、アルバレス選手が1.000を超えています。
投票結果
MVPの選出方法は、全米野球記者協会所属の記者60人による投票で決まります。 記者が1位から10位までの選手に投票しますが、1位は14点として加点されます。以下、2位票(9点)、3位票(8点)、4位票(7点)、5位票(6点)と続き10位票(1点)として加点されます。そして合計獲得点の最も高い選手が受賞者となります。
1. アーロン・ジャッジ(NYY)
410ポイント: 内訳 28 (1位票), 2 (2位票)
2. 大谷翔平(LAA)
280ポイント: 内訳 2 (1位票), 28 (2位票)
3. ヨルダン・アルバレス(HOU)
232ポイント: 内訳 22 (3位票), 8 (4位票)
4. ホセ・ラミレス(CLE)
186ポイント: 内訳 6 (3位票), 11 (4位票), 5 (5位票), 4 (6位票), 2 (7位票), 1 (8位票)
5. ホセ・アルチューベ(HOU)
142ポイント: 内訳 6 (4位票), 9 (5位票), 4 (6位票), 3 (7位票), 3 (8位票), 2 (9位票), 1 (10位票)
6. アンドレス・ヒメネス(CLE)
141ポイント: 内訳 2 (3位票), 3 (4位票), 5 (5位票), 7 (6位票), 6 (7位票), 4 (8位票), 1 (9位票), 1 (10位票)
7. フリオ・ロドリゲス(SEA)
108ポイント: 内訳 1 (4位票), 3 (5位票), 6 (6位票), 7 (7位票), 6 (8位票), 2 (9位票), 3 (10位票)
8. マイク・トラウト(LAA)
90ポイント: 内訳 4 (5位票), 4 (6位票), 4 (7位票), 6 (8位票), 5 (9位票), 2 (10位票)
9. ザンダー・ボガーツ(BOS)
50ポイント: 内訳 1 (4位票), 2 (6位票), 2 (7位票), 2 (8位票), 7 (9位票), 5 (10位票)
10. ジャスティン・バーランダー(HOU)
44ポイント: 内訳 2 (5位票), 1 (6位票), 1 (7位票), 5 (8位票), 3 (9位票), 2 (10位票)
11. ボー・ビシェット(TOR)
16ポイント: 内訳 2 (7位票), 3 (9位票), 2 (10位票)
12. アドリー・ラッチマン(BAL)
14ポイント: 内訳 1 (5位票), 1 (8位票), 1 (9位票), 3 (10位票)
13. ルイス・アラエス(MIN)
12ポイント: 内訳 1 (5位票), 1 (7位票), 1 (9位票)
14. ラファエル・デバース(BOS)
10ポイント: 内訳 1 (7位票), 1 (8位票), 3 (10位票)
15. カイル・タッカー(HOU)
8ポイント: 内訳 1 (8位票), 1 (9位票), 3 (10位票)
16. ウラジミール・ゲレーロ・ジュニア(TOR)
7ポイント: 内訳 1 (6位票), 1 (9位票)
17.ホセ・アブレイユ(CWS)
5ポイント: 内訳 1 (6位票)
17. アレク・マノーア(TOR)
5ポイント: 内訳 1 (9位票), 3 (10位票)
19. アレックス・ブレグマン(HOU)
4ポイント: 内訳 1 (7位票)
20. ヤンディ・ディアス(TB)
2ポイント: 内訳 1 (9位票)
20. フランバー・バルデス(HOU)
2ポイント: 内訳 1 (9位票)
22. シェーン・マーフィー(OAK)
1ポイント: 内訳 1 (10位票)
22. ディアン・シーズ(CWS)
1ポイント: 内訳 1 (10位票)
(※投票結果はこちらを参考にしました)