2025年1月21日に野球殿堂入りの発表の際にイチロー氏が殿堂入りすることはほぼ間違いないようです。最大の関心は「満票で殿堂入りする2人目の選手になるのか?」です。
イチロー氏の満票での殿堂入りについて
そこでMLB.comの専門家55人に意見を求めた結果が発表されました。
結果は?
はい:25票
いいえ:30票
否定する意見が上回っています。
肯定的な意見としては、「27歳までMLBに入団しなかったにもかかわらず、3,000安打クラブに名を連ねています。通算打率は.311で、メジャー・リーグのシーズン安打記録(262安打)を保持している。日本プロ野球で記録した1,278本のヒットを加えるとプロ通算ヒット数は驚異的な4,367本に跳ね上がる。」というものです。
過去のレジェンドたちは?
では僅差で満票加入できなかった人々を今一度確認してみましょう。得票率の多い順位並べています。
デレク・ジーター
2020年(99.7%、397票中396票)
ヤンキースの伝説的選手であるジーターは1票足りませんでした。20年間のキャリアすべてをヤンキースで過ごし、オール・スター出場14回、1996年のアメリカン・リーグ新人王、ゴールド・グラブ賞5回、シルバー・スラッガー賞5回を受賞しました。ヤンキースを5回のワールド・チャンピオンに導き、2000年のワールド・シリーズでMVPに選ばれています。
ケン・グリフィー・ジュニア
2016年(99.3%、440票中437票)
グリフィーは満票に3票届きませんでした。22年間のキャリアでオール・スターに13回、ゴールド・グラブ賞を10回、シルバー・スラッガー賞を7回受賞しています。また7シーズンで40本塁打、2シーズンで50本塁打を記録し1997年は56本塁打でアメリカン・リーグMVPに輝いています。
トム・シーバー
1992年(98.8%、430票中425票)
シーバーは満票に5票足りませんでした。1967年のナショナル・リーグ新人王、サイ・ヤング賞を3回獲得、防御率タイトルを3回獲得、奪三振王を5回獲得しています。さらにメッツを1969年のワールド・チャンピオンに導いています。
ノーラン・ライアン
1999年(98.8%、497票中491票)
ライアンは27年間のキャリアで7回のノーヒット・ノーランを達成し、これはMLB史上最多の記録です。5,714個の奪三振も史上1位です。防御率タイトルを2回獲得、奪三振王に11回輝いています。300奪三振以上を6シーズン記録しており、こちらもメジャー記録です。
カル・リプケン・ジュニア
2007年(98.5%、545票中537票)
リプケンは1982年から1998年にかけてメジャー・リーグ記録となる2,632試合連続出場を果たし、「鉄人」の異名を得ています。しかし彼が殿堂入りしたのは、単に出場機会が多かったからだけではありません。MVP2回、オール・スター出場19回、シルバー・スラッガー賞8回、ゴールド・グラブ賞2回獲得しています。そして1983年にはワールド・チャンピオンにチームを導きました。
6位~10位もビッグ・ネームが連なっています。
タイ・カッブ:1936 年 (98.2%、226 票中 222 票)
ジョージ・ブレット:1999 年 (98.2%、497 票中 488 票)
ハンク・アーロン:1982 年 (97.8%、415 票中 406 票)
トニー・グウィン:2007 年 (97.6%、545 票中 532 票)
ランディ・ジョンソン:2015 年 (97.3%、549 票中 534 票)
偉大な記録を打ち立てたレジェンドたちでも満票を獲得できていません。そんな中マリアーノ・リベラ氏が満票を獲得できたのは特例かもしれません。
イチロー氏の個人記録は突出しており文句のつけようがありません。あえてマイナス要因を挙げるならばチームをワールド・チャンピオンに導いていません。ポスト・シーズン進出も2001年1回だけでした。
2025年1月21日の発表が待たれます。
(※このコラムはこちらの記事を参考にしました。)