シンシナティでのドジャース2戦を終え次の目的地に移動します。
計画時には候補はいくつかありました。シンシナティに残りブレーブス戦を観戦、特にブレーブス3戦目はサーキット場でメジャー公式戦を開催します。レアな会場開催で行く気になっていました。そしてドジャースを追いかけてタンパに移動も候補でした。レイズの本拠地はハリケーンの影響で2025年はヤンキースのキャンプ地で開催されます。これも2025年限定のレアな会場です。
ルイビル行きに決定
悩んだ末にシンシナティから自動車で約90分の都市ルイビル行きに決定しました。主目的はメジャー・リーガーの多くが使用しているルイビル社製のバット。そのバット工場への訪問です。こちらもシンシナティ同様に2011年以来の訪問です。またバット工場から徒歩5分程度にモハメド・アリ・センターもあります。野球には関係ありませんが、せっかくの機会ですからこちらも訪問先に決定しました。
移動手段も悩みなした。レンタカーで自力で行く、グレイハウンドバスに乗る、UBERを利用する。レンタカーの場合、シンシナティで借りてルイビルで乗り捨てますのでレンタル費用が約2倍でした。日本出発前にUBERで検索するとレンタカー費用の半額でしたのでコスト面からUBERを利用しました。問題は長距離移動に応じてくれるか? 筆者の経験ではロサンゼルス空港からアナハイムの移動約60分が最長でした。結果的にはドライバーはすぐに捕まえることができましたし、ご本人はこれまでに4回ルイビルまで行った実績があるとのことでした。
シンシナティを10時頃に出発しルイビルに11時30分に到着しました。シンシナティ同様にまず宿泊先にスーツケースをドロップし、身軽な状態でミュージアムに向かいます。入場料はここでもシニア料金で$22.92/人。同時に工場見学ツアーに申込みました。
工場見学(Factory部)
ツアーは12時20分スタートで参加者は約30名でした。ナビゲーターの説明を聞きながらバットを製造する工程順に歩を進めます。
・木材の育成、選定、切出し、運搬の過程をVTRで紹介
・直方体の木材からバットの形状に合わせて荒削り、続いて選手のリクエスト通りに細部の削り出し
・グリップエンド部の削り出し
・着色とコーティング
・メーカー名、選手名の刻印
約60分のツアーは見応えのある内容でした。選手名の入ったボックスがあり中には直方体の木材が並んでいます。製造前の状態です。削り出したバットのサンプルの中に話題のドルピー・バットも並んでいました。直色工程では母の日用のピンク色、父の日用の水色のバットもありました。ツアーの最後に記念品として、ミニバットが渡されます。ボックスの中にたくさんのバットが入っており、好みのバットを自分で選ぶことができます。
展示場を見学(Museum部)
ツアーの前後は展示場を見学できます。ルイビル・バット・ユーザーでスーパースターの等身大の像と実使用のバットが展示されています。。ケン・グリフィー・ジュニア、デレク・ジーターなど知った名前が展示場を埋め尽くします。展示場の一角に約50種類の選手モデルのバットが置かれており、そのバットを持って記念撮影ができます。筆者はハンク・アーロンのバットを持って撮影しました。
展示場は写真の撮影が可能です。また再入場もできました。
ギフト・ショップ
展示場を出ますとバットのオーダー・コーナーがあり、自分仕様のバットを製造してくれます。バットには名前も刻印してくれます。オーダーメイドですので納品まで時間がかかります。筆者は2011年訪問時にオーダーメイド・バットを発注し後日国際便で宅送をお願いした経験があります。
出入口横にはギフト・ショップがあります。定番ルイビル・スラッガーのロゴ入りのTシャツ、ポロシャツに混じって、バット工場らしく選手モデルのバット、バットと同じ素材、木製のマグカップ、壁掛け用のバット・ホルダーなどが販売されています。ついつい手が伸びてしまいます。
ルイビル・スラッガー・ミュージアムの基本情報
名称: Louisville Slugger Museum & Factory
住所: 800 West Main Street, Louisville, KY 40202
電話番号: +1 877-775-8443
公式HP:https://www.sluggermuseum.com/
モハメド・アリ・センター
ルイビルの滞在は1日のみ。午前は移動に使いましたので実質半日。主目的のルイビルバット工場は見学できましたが、まだ観光する時間があります。見学の候補としてルイビル・スラッガー・フィールド、シンシナティ・レッズのマイナー・チームの本拠地ですが、この日はロードで試合がありません。有名な競馬場チャーチル・ダウンズは2011年に見学しています。2箇所目の見学先はモハメド・アリ・センターにしました。
ここでもシニア料金$17/人を払い入場。センターは5階建てで最上階からの見学を案内されました。まずは5階のシアターでVTRを見ることから始めて下さい。アリ氏の年表がありますので全容を把握できますし、時代ごとに獲得したトロフィーやメダル、使用していたグローブやヘッド・ギアの展示、実際にリングが設けられており足を踏み入れることもできます。またサンドバッグ、パンチング・ボールを実際に叩くこともできます。
オールド・ファンには有名なモハメド・アリ対アントニオ猪木の異種格闘技戦の展示は見つけることはできませんでした。「イノキ・ボンバイエ」を連呼する猪木氏の有名なテーマ曲はアリ氏の映画「アリ・ザ・グレーテスト」の挿入歌で、友情の証として猪木氏に送られたそうです。アリ氏の挿入歌が展示コーナーに流れていました。筆者はボクシングに興味はありませんが、それでも楽しむことができました。野球ファンの方もバット工場見学とセットでどうぞ。
この記事を書いた人
名前:五十嵐和彦
アメリカ野球殿堂博物館永久会員
(Life Time Membership)
プロフィール:1988年のキングドーム(シアトル)でのボストン戦がメジャーリーグ観戦の第一歩。その後1990年にはテキサスでノーラン・ライアン投手の試合を観戦。1995年には野茂英雄投手がメジャーデビュー戦をサンフランシスコで観戦。
イチロー選手がメジャーデビューした2001年にはシアトルでオールスターゲームを観戦。以降毎年渡米し2016年に30都市での観戦を達成した。
クーパーズタウンは、2024年を入れて6度の訪問をしており、うち4回は野球殿堂入りイベント(インダクションセレモニーなど)。
2025年は7月23日にオールバニー入りをし、クーパーズタウンでインダクションセレモニーを自身の目で見た後、8月9日のシアトルでマリナーズの永久欠番セレモニーを見届け、10日のイチロー氏のレプリカプラークの配布日までシアトルに滞在して日本に帰国するという旅程で渡米を決行。
滞在中、大規模なフライトのトラブルに見舞われ、大幅な旅程の変更を強いられたものの、何とか目的を達成することができました。