イチロー氏永久欠番セレモニー当日
ダウンタウンのチーム・ストアへ
この日、試合開始時間は18時40分です。試合前にイチロー氏のセレモニーがあり開門時間は3時間前の15時40分です。ギブアウエイの配布はありませんので早くから並ぶ必要はありません。よってこの日の活動はダウンタウンのマリナーズ・チーム・ストアからスタートしました。オープンの10時過ぎの入店時点でお客様で溢れていました。半数以上が日本人だと思います。この風景は2001年のイチロー氏がシアトルでデビューして以来の光景で24年前の興奮が蘇ります。商品の点数はTモバイル・パークには敵いませんが売り切れていた商品がこちらには残っていました。
Tモバイル・パークのストアから入場
午前はダウンタウンで過ごし、昼食は行きつけのチャイナタウンでフォーを食べ、開門1時間前に球場のチーム・ストアで待機しました。この日は2階から球場に入ります。冷房の効いた環境で商品を見ながら開門を待つことができます。開門30分前に2階に案内されましたが行列は100人程度、外で並ぶよりも短時間で入場できます。ギブアウエイを配布する日もここからの入場が適していると思いました。
本日の座席
本日の席は3塁側の内野席ですが、ダッグアウトとレフト・ポールの中間あたりの後方でした。イチロー氏のセレモニーの情報が発表されると公式サイトのチケットの売れ行きのスピードが上がりました。出遅れると完売する勢いでしたので即座に購入しました。案の定公式サイトは完売と表示されました。即決してよかった! その後、一旦完売と表示された公式サイトでしたがチケットが売られていました。リセールのサイトにもチケットはあります。失敗したかな? 公式サイトで売られているチケットの料金は2倍以上、リセールサイトは3倍以上に跳ね上がったていましたので出費の面では成功だったのでしょう !?
盛況だったセレモニー
ホーム球場でのスーパースターの晴れの舞台。クーパーズタウンの歴史ある重厚な雰囲気とは違いましたが、ホームならではの温かなファンでスタンドは埋め尽くされました。入場者の半分以上が背番号51の何かしらの衣装に身を包んでいたと思います。
セレモニーの時間を迎えました。列席したメンバーはクーパズタウンに引けを取らないメンバー。ケン・グリフィー・ジュニア、ランディ・ジョンソン、エドガー・マルチネスのアメリカ野球殿堂メンバーに加え、ジェイ・ビューナー、アラン・デービス、フェリックス・ヘルナンデス、ダン・ウィルソン、ジョン・オルルードなどマリナーズの殿堂入りの面々も列席していました。
イチロー氏の歴史を辿るVTRが大型ビジョンで放映されましたが、その演出は見事でした。放映が落ち着くとセンター後方のフェンスが開き、スーツ姿のイチロー氏が登場。大歓声が湧き上がり、あちらこちらから懐かしの「イチロー!」コールが球場にこだまします。グラウンドを取り囲んでの360度全員が祝福する光景は圧巻でした。震えます。
ダン・ウイルソン監督の祝辞に続き行われたイチロー氏のスピーチはクーパーズタウン同様に英語でした。内容は各種メディアで既報の通りですが筆者が現地で生で聞いたスピーチのポイントを以下に記載します。
・冒頭に2回も英語でスピーチをすることになるとは思わなかった。で笑いを取る。
・マリナーズの背番号51は重い番号。この番号を背おう責任は重い。
・51番の前任者は偉大な選手でMr. Johnsonでした。今日ようやくランディと呼べるようになった。
・2026年はランディの51番もダブル永久欠番となりセレモニーが行われるが、私は来賓としてこの席に座わる。
・この日は列席されたリック・リズ氏のアナウンス「Holy smokes ! Another laser-beam throw from Ichiro !」を今回も真似て、今でも現役選手の練習のサポートができる体力を維持していると。
・今のマリナーズは才能溢れる選手が多く在籍しているので期待している。彼らをバッテングやレーザー・ビームで助けることはできないが、練習のサポートは続けたいし、サポートができる体力は維持したい。
・そしてスピーチの締めの言葉は「Let‘s Play Ball」でした。
アメリカの生活は長く英語も堪能だと思いますが、ネイティブではないイチロー氏のスピーチ。クーパーズタウンでも感じましたが、綿密に練られた原稿とプレゼン技法、関係者への謝辞、グリフィー、ランディのエピソードでは振返り顔を見て軽く会釈、ところどころにジョークを散りばめる。国籍に関わらず皆んなが感動し楽しめたスピーチだったと思います。
筆者は17年イチロー氏を現地で観戦できた幸運に恵まれましたが、その集大成をここシアトルで体感できました。3週間滞在の決心は正しかったと実感しました。