2023年のレギュラー・シーズンの終わりが近づくにつれ、エンゼルスは2014年以来のプレー・オフ進出に加え、大谷翔平選手は多く個人タイトルの獲得へ歩を進めています。現時点で3年ぶり2度目となるアメリカン・リーグMVPの圧倒的な候補です。またアーロン・ジャッジ選手が2022年に樹立した62ホームランのアメリカン・リーグ記録に迫るチャンスでもあります。
そして大目標は打者のトリプル・クラウン(三冠王)です。
三冠部門のタイトル争い
では2023年8月8日(アメリカ時間)時点の成績を見てみましょう。
打率
順位 | 選手 | 所属 | 率 |
1 | ヤンディ・ディアス | タンパベイ・レイズ | .322 |
2 | ボー・ビシェット | トロント・ブルージェイズ | .321 |
3 | 大谷翔平 | ロサンゼルス・エンゼルス | .307 |
・ビシェット選手は現在故障者リストに入っています。打率.321はアメリカン・リーグ2位ですが、規定打席は502打席で現在471打席ですから、シーズン中にILから復帰すれば届くでしょう。
ホームラン
順位 | 選手 | 所属 | 本数 |
1 | 大谷翔平 | ロサンゼルス・エンゼルス | 40 |
2 | ルイス・ロバーツ | シカゴ・ホワイトソックス | 31 |
大谷選手のホームランのペースは115試合で40本ですから162試合に換算しますと56本に到達します。ちなみに2022年のアーロン・ジャッジ選手は115試合時点で46本でしたから後半の追い込みが素晴らしいものでした。
打点
順位 | 選手 | 所属 | 本数 |
1 | アドリス・ガルシア | テキサス・レンジャース | 89 |
2 | 大谷翔平 | ロサンゼルス・エンゼルス | 83 |
過去の三冠王
1920年に打点が公式記録になって以来、アメリカン・リーグとナショナル・リーグで三冠王を達成した選手は10人です。複数回獲得した選手は2名です。
年 | 選手名 | 所属 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
2012年 | ミゲル・カブレラ | タイガース | .330 | 44 | 139 |
1967年 | カール・ヤストレムスキー | レッドソックス | .326 | 44 | 121 |
1966年 | フランク・ロビンソン | オリオールズ | .316 | 49 | 122 |
1956年 | ミッキー・マントル | ヤンキース | .353 | 52 | 130 |
1947年 | テッド・ウィリアムズ | レッドソックス | .343 | 32 | 114 |
1942年 | テッド・ウィリアムズ | レッドソックス | .356 | 36 | 137 |
1937年 | ジョー・メドウィック | カージナルス | .374 | 31 | 154 |
1934年 | ルー・ゲーリッグ | ヤンキース | .363 | 49 | 166 |
1933年 | ミー・フォックス | アスレチックス | .356 | 48 | 163 |
1933年 | チャック・クライン | フィリーズ | .368 | 28 | 120 |
1925年 | ロジャース・ホーンズビー | カージナルス | .403 | 39 | 143 |
1922年 | ロジャース・ホーンズビー | カージナルス | .401 | 42 | 152 |
近年の三冠王チャレンジ
アーロン・ジャッジ(2022年、アメリカン・リーグ)
ホームラン:62本(1位)
打点:131点(1位)
打率:.311(2位) ツインズのルイス・アラエス選手が.316で1位。
ウラディミール・ゲレーロ・ジュニア(2021年、アメリカン・リーグ)
ホームラン:48本(1位)
打点:111点(5位) ロイヤルズのサルバドール・ペレス選手が121点で1位
打率:.311(2位) アストロズのユリ・グリエル選手が.319で1位
マーセル・オズナ(2020年、ナショナル・リーグ)
新型コロナ・ウィルスの感染影響で短縮されたシーズンでした。
本塁打と打点で1位
打率.338(3位) ナショナルズのフアン・ソト選手が.351で1位
クリスチャン・イエリッチ(2018年、ナショナル・リーグ)
打率:.326(1位)
ホームラン:36本(2位) ロッキーズのノーラン・アレナド選手が1位
打点:110本(2位) カブスのハビエル・バエズ選手が111点で1位
J.D. マルティネス(2018年、アメリカン・リーグ)
打点:130点(1位)
ホームラン:43本(2位) アスレチックスのクリス・デービス選手が48本で1位
打率:.330(2位) レッドソックスのムーキー・ベッツ選手が.348で1位
ミゲル・カブレラ (2013 年、アメリカン・リーグ)
2年連続の三冠王には届きませんでした。
打率:.348(1位)
打点:137点(2位) オリオールズのクリス・デービス選手が138点で1位
ホームラン:44本(2位) オリオールズのクリス・デービス選手が53本で1位
大谷選手の三冠王挑戦にあたり
• 大谷選手はエンゼルスで初めて獲得する選手になり得る。また拡張球団でも最初の選手になる得る。
• 大谷選手は投手としても素晴らしい仕事をしている。過去の三冠王10人のうち、シーズンにマウンドに上がった人は1人もいない。
• 大谷選手が三冠王を獲得した場合、アメリカン・リーグではミゲール・カブレラ選手に続き7回目になる。 ナショナル・リーグの選手が最後に三冠王を獲得したのは86年前で1937年にカージナルスのメドウィック選手です。
(※このコラムはこちらの記事を参考にしました。)