前日の本降りの雨の朝とは違い、この日は天気に恵まれました。
昨年まではこのイベントの名称は「Legends of the Game Roundtable」でした。タイトルは変わりましたが、イベントの内容は変わっていませんでした。
本イベントは10時30分開始です。このイベントは自由席ですが、参加できるのはアメリカ野球殿堂の会員限定でかつあらかじめチケット$10を購入していなければなりません。公認の旅行会社のツアーのお客様も自動的に1年限定の会員に登録されますので、ツアー中の会員証が渡されます。公式の発表はありませんが、筆者の目分量では約500名の参加だったと推測します。
会場はダブルディ・フィールドで参加者は一塁側のスタンドに座ります。ステージはグラウンド上に設置されていますが、2024年はホーム・ベース寄りでしたが、2025年はややライト寄りでしたので、最前列のネットは少し低く中段より後ろの席は、ステージを見る際にネットの邪魔にならなかったと思います。
颯爽とレジェンド登場
イベントは10時30分開始ですが、メインのレジェンドは野球殿堂博物館で写真撮影がありましたので、10時15分頃に会場に到着しました。ダブルディ・フィールドのバックネット裏の入場口には入り待ちのファンが集まっています。サインをもらうチャンスはありませんが、近くでレジェンドを見たいというファン心理は理解できます。
Induction Ceremonyは、正装していましたが、この日は、皆カジュアルな服装です。
イチロー氏はお馴染みのユニクロとのコラボした白のTシャツに黒のジャケット、ボトムはジーンズで裾を折り曲げています。ファンも距離が近い故に思い思いに声がけをしていました。
リラックスした雰囲気の中イベント開始
登壇者は、2025年に殿堂入りした3名のレジェンドとMC役でMLB Neetworkのジョン・モロシ氏、イチロー氏の通訳のアラン氏の5名です。
原稿が用意されているInduction Ceremonyとは異なりMCが様々な質問を投げかけ、それに対し答えますが、登壇者同士でも会話のキャッチボールに発展します。このような事情からイチロー氏は通訳者としてアラン氏を同席させました。筆者の感想ではイチロー氏はMCの質問を充分に理解していました。
トークショーの内容から
トークショーの内容も既に多くのメディアが報じていますので、筆者目線で面白かったポイントを列記します。
・Induction Ceremonyの感想を聞かれ、言わなければよかったと反省している点を2つあげました。
1つ目は野球がなかったら自分はただの「バカ」だったという表現したこと、2つ目はマーリンズを初めて聞いた球団名といじったことです。MCのモロシ氏は爆笑だったとフォローしました。
・サバシア氏はコーチの指導に従いスライダーを覚え、その後打者を抑える武器となったが、習得直後の試合でイチロー氏に2本のホームランを打たれた。
1本は球場の窓に当たる飛距離のホームランだった。
・次世代へのメッセージとして、Induction Ceremony前日にワグナー氏の息子とキャッチボールをしたことに触れ、世代が違うプレイヤーとの実技と通したコミュニケーションの重要性を語り、自身もそれができる体力を維持するためにトレーニングを欠かせていない。
・面白いエピソードとして、宿泊先のホテルに到着したら、ウエイド・ボックス氏が出迎えてくれたこと、パーティーの席でジョージ・ブレッド氏がデレク・ジーター氏に命じて、イチロー氏にホットドックを届けさせたことを紹介。
観客は爆笑していました。
イベントの後半は天候が良く気温が上がったため観客席のファンが倒れ、救護班のお世話になる場面もありました。その他にも何人かの観客が体調を崩されていました。ペットボトルの水は配布してくれますが、観客席には日除けの屋根が無いので直射日光にさらされます。
今後参加を予定している方は熱中症対策が肝要です。
イベントは1時間で終了しました。この日のイベントもイチロー氏が主役に映りました。目線は常に話し相手を見ており、相手の英語のコメントも理解した上でのリアクション。
観客もシアトル・ファン、背番号51を着用するファンが多かったと思います。
日本人選手として初めて殿堂入りし全てのイベントに立ち会えました。イチロー氏が切り開いた殿堂への道を追随する日本人が現れることを期待したいと思いました。
イベントの基本情報
イベント名:The Road to Cooperstown Live(旧名Legends of the game Roundtable)
会場:ダブルディ・フィールド
開催時期:2025年7月28日(月) 10:30
公式HP:https://baseballhall.org/hofwknd/legends
料金:10ドル
(このイベントは有料です。チケットは野球殿堂博物館の会員のみが購入できます)